長谷川慶太郎の大局を読む

2009年 長谷川慶太郎の大局を読む

2009年 長谷川慶太郎の大局を読む

長谷川慶太郎の大局を読む
http://www.hasegawa-report.com/
「第一章 サブプライム問題は終わった」
2008 年、サブプライム危機が起きたとき、米国は財務省FRB、SEC(証券取引委員会)などが一体となり対処していった。3/13に金融監督の改革案を発表。4月に行われたG7の方針では金融機関に迅速な情報開示、損失処理を促し市場への増資=市場の流動性を高める。
アメリカでは、公的資金の投入は基本的にしない。(税金なので国民のチェックが厳しい)
資金の流動性を高めるため金利を下げ、ローンの猶予措置、減税策、公共事業による景気刺激策などを講じた。
日本は英国の約倍のGDP。個人金融資産もほぼ2倍の1535兆円。
英国は外資導入に積極的で上場企業の40%が外資系。産業構造も変化した。
FRBの最大の関心事はドル相場。
サブプライム危機により投機資金は証券市場から米国債などの債券市場、国際商品市場に向かった。商品市場でもバブルがはじけた場合、長期投資の株式市場に向かう。
「第二章  世界経済の行方」
グローバル経済を支えているのはBA(銀行引受手形=bank acceptance)。BAで国際貿易は決済される。規模は年間12兆ドル。標準サイクルは90日。LCをバックに保険証券をつけ二重三重に保障されたBAは不渡りになることは決してない。
世界経済を牽引する条件の第一は軍事力。第二はデフレ。デフレは平和の産物。
短期資金の需給は中央銀行がコントロールしているが、長期資金はコントロールできない。
円高でも生産拠点が海外にあればプラスになる。海外生産と海外調達のバランスをとる。
IMFのブレトンウッズ体制(金・ドル本位制。金1オンス35ドル固定)の崩壊。1971年8/15ニクソンショック。1976年1月のキングストン合意により変動相場制へと移行。
中国は物価が上昇しインフレに。富裕層の資本は海外投資に向かい中国バブルは崩壊する。
人件費の高騰、輸出産品を製造する機械は日本などの海外製がほとんど。銀行は14-15兆元の不良資産を抱えている。ヒト・モノ・カネの面で不安定。
原油先物市場の乱高下は投機の産物。行き過ぎた値上がりは実需の大幅な減少につながる。
長期債の相場が急落する理由は世界経済の急激インフレ化を懸念して長期債より現物に投資するほうが有利との判断が投資家の間に広まったため。

「第三章  ますます好況化する日本の重厚長大産業」
中国は粗鋼生産量が世界一となったが、まだ粗悪品が多く主に建築、土木用などの汎用品向け。品質では日本が一番。
世界的な原発ブーム。
原発三大メーカー、三菱重工業東芝日立製作所